未解決問題、代数学、1892年に提起
逆ガロア問題
未解決
任意の有限群 は、有理数体 のある有限ガロア拡大 のガロア群 として実現できるか。
2026年時点で、 上の一般の逆ガロア問題は未解決のままである。すべての可解群は実現されており(シャファレヴィチ 1954年)、さらに2026年8月の黄(Huang)、ジャクソン、李(Lee)、プーネン、プリーズ、張(Zhang)によるプレプリントが、非剛性な共役類の3つ組と数値的ベリイ写像計算を用いて最後の未解決ケースであったマシュー群 を実現し、散在型単純群のプログラムを完結させた。しかし、リー型の有限単純群の無限族(任意の と に対する など)や一般の非可解群の拡大は依然として未解決である。
既知の最良の結果
- すべての有限可解群は 上のガロア群として実現される(シャファレヴィチ 1954年)。
- 全26個の散在型有限単純群が 上で実現されている(1984〜1989年にトンプソン、マッツァト、マレ、パーリングスらにより剛性法で25個が実現され、2026年の黄・ジャクソン・李・プーネン・プリーズ・張のプレプリントにより が実現された)。
使われた手法と限界
| 手法 | 達成したこと | 限界 |
|---|---|---|
| ヒルベルトの既約性定理とトンプソンの剛性法 | の有理共役類の剛性組から の正則ガロア拡大を構成し、、、25個の散在型単純群、および多くの古典的リー型群を実現した | 任意の有限体 上の多くのリー型単純群は有理的な剛性組を持たず、また剛性は一般の群拡大へ自動的に持ち上がらない |
| コホモロジー的埋め込み問題とパッチングによるガロア表現 | すべての可解群に対する逆ガロア問題を解決し(シャファレヴィチ)、保型形式や保型表現を用いて特定の合同類に対する線形群 を実現した | ブラウアー–マニン障害や一般の保型リフト定理の欠如により、すべての非可換拡大や高階リー型群を一律に実現することができない |
未解決の問い
- すべての有限単純群(特に任意の素数 と指数 に対する )を 上の正則ガロア群として実現できるか。
参考文献
- Jean-Pierre Serre (1992). Topics in Galois Theory
- Gunter Malle, B. Heinrich Matzat (1999). Inverse Galois Theory · DOI:10.1007/978-3-662-12123-8
- Xiaoyu Huang, Blake Jackson, Kyu-Hwan Lee, Bjorn Poonen, Rachel Pries, Shaowu Zhang (2026). The Mathieu group M23 is a Galois group over Q · arXiv:2608.08538 [プレプリント・未査読]