未解決問題、算術と数論, 解析学、1908年に提起
リンデレーフ予想
未解決
任意の に対し、臨界線上のリーマンゼータ関数は のとき を満たす。同値な表現として、増大指数 は を満たす。
2026年時点で、リンデレーフ予想は未解決である。臨界線上の無条件の最良点別評価は2017年のブルガンによる であり、ブルガン–デメターの デカップリングをボンビエリ–イヴァニエッツ法に組み込むことで得られた(ハクスリーの を改良)。 のモーメントについては、2次()および4次()モーメントの漸近公式が無条件に知られているが、6次モーメント()すら未解決である。一方、リンデレーフ予想から従う零点密度予想()に関しては、2024年にガースとメイナードが における1940年以来のインガムの壁を破り、 を証明する画期的突破を成し遂げた。
既知の最良の結果
- 無条件の点別評価:、ここで (ブルガン、2017年)。
- リーマン予想のもとでの条件付き評価:(リトルウッド、1924年)。
- 密度予想に向けた零点密度評価:(ガース、メイナード、2024年)。
使われた手法と限界
| 手法 | 達成したこと | 限界 |
|---|---|---|
| ボンビエリ–イヴァニエッツ法と デカップリング | 近似関数等式を有理位相で近似された短い指数和に分割し、調和解析のデカップリングによって共鳴集合を評価することで に到達した。 | の局所的なテイラー近似は の短い区間での相殺しか捉えられず、 よりはるかに大きい正の指数の壁が残る。 |
| ディリクレ多項式の大値評価(ガース–メイナード法) | 時間・周波数行列の特異値を解析することでディリクレ多項式 が大きな値をとる頻度を制御し、 を証明した。 | 領域 における平均的な零点密度を制御するものであり、臨界線 上の6次以上のモーメントや点別評価は直接与えない。 |
未解決の問い
- 6次モーメント評価 を無条件に証明できるか。
- リンデレーフ予想を経由せずに、すべての に対して密度予想 を無条件に証明できるか。
参考文献
- Ernst Lindelöf (1908). Quelques remarques sur la croissance de la fonction ζ(s)
- E. C. Titchmarsh (1986). The Theory of the Riemann Zeta-Function (2nd ed., rev. by D. R. Heath-Brown)
- Jean Bourgain (2017). Decoupling, exponential sums and the Riemann zeta function · DOI:10.1090/jams/860 · arXiv:1408.5794
- Larry Guth, James Maynard (2024). New large value estimates for Dirichlet polynomials · arXiv:2405.20552