定理証明済み
方向微分と勾配に沿った最急上昇
内容
f が点 a で微分可能かつ ∇f(a)=0 であるとする。このとき任意の単位ベクトル u (∥u∥=1) に対して方向微分は Duf(a)=∇f(a)⋅u=∥∇f(a)∥cosθ を満たす。ただし θ は ∇f(a) と u のなす角である。したがって Duf(a) は u=∥∇f(a)∥∇f(a) のとき最大値 ∥∇f(a)∥ をとり、逆向きのとき最小値 −∥∇f(a)∥ をとる。
なぜ正しいのか?
内積は勾配を選んだ進行方向へ射影する。勾配の向きと完全に一致して進むときにのみその大きさ全体を享受でき、等高線に沿って垂直に進めば変化率はゼロになる。
証明の概略
一変数関数 g(t)=f(a+tu) を定義する。方向微分の定義により Duf(a)=g′(0) である。f は点 a で全微分可能であるから、t→0 のとき f(a+tu)−f(a)=∇f(a)⋅(tu)+o(∣t∣) が成り立つ。両辺を t で割って t→0 の極限をとると Duf(a)=∇f(a)⋅u が得られる。
ユークリッド内積の幾何学的公式と単位長条件 ∥u∥=1 より、∇f(a)⋅u=∥∇f(a)∥∥u∥cosθ=∥∇f(a)∥cosθ となる。−1≤cosθ≤1 であるから、最大値 ∥∇f(a)∥ は θ=0 すなわち u=∥∇f(a)∥∇f(a) のとき一意に達成され、最小値 −∥∇f(a)∥ は θ=π のとき達成される。
ステップごとの証明
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