定理証明済み
等比数列の和(有限・無限)
内容
第一項 u1、公比 q=1 を持つ等比数列について、最初の n 項の和は Sn=u1⋅1−q1−qn(q=1) である。q=1 のときは Sn=nu1 となる。さらに ∣q∣<1 のとき、数列全体の無限和は S=1−qu1(∣q∣<1) に収束する。
なぜ正しいのか?
和全体 Sn に q を掛けると、各項が 1 つ位置をずらすだけになる。そこで Sn から qSn を引くと、ほとんどの項が「望遠鏡式」に打ち消し合い、最初の項と(ずれた)最後の項だけが残る。∣q∣<1 のとき、q を繰り返し掛けると量は 0 に向かって縮小するので、n→∞ とすると残った項 u1qn は単純に消え去り、有限の公式は一つの定まった数になる。
証明の概略
定義 Sn=u1+u1q+u1q2+⋯+u1qn−1 から始める。両辺に q を掛けると qSn=u1q+u1q2+⋯+u1qn−1+u1qn となる。qSn の項は、最後の項 u1qn を除いて、すでに Sn の中に 1 つずれた形で現れている。
差を取る:Sn−qSn は共通する項 u1q,u1q2,…,u1qn−1 をすべて打ち消し、Sn の最初の項(すなわち u1)から qSn の最後の項(すなわち u1qn)を引いたものだけが残る。これによりちょうど (1−q)Sn=u1−u1qn、すなわち (1−q)Sn=u1−u1qn が得られる。
q=1 ならば、両辺を 1−q で割る((1−q=0 なので正当)と Sn=u1⋅1−q1−qn(q=1) が得られる。逆に q=1 の場合、望遠鏡式の等式は 0⋅Sn=0 となり何の情報も与えないので、この場合は定義から直接処理する必要がある:すべての項が u1 に等しいので Sn=nu1 となる。
最後に ∣q∣<1 とし、公式 Sn=u1⋅1−q1−qn で n→∞ とする:∣q∣<1 ならば n が大きくなるにつれ qn→0 となるので、分子 1−qn→1 となり、Sn→1−qu1 となる。この極限がまさに S=1−qu1(∣q∣<1)、すなわち無限等比級数の和である。逆に ∣q∣≥1 の場合は qn が 0 に縮小しない(大きさが増大するか一定のままである)ため、この場合、無限和は有限の数として存在しない。
ステップごとの証明
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