未解決問題、算術と数論、1930年に提起
リトルウッド予想
未解決
任意の実数の組 に対して、 を から最も近い整数までの距離とするとき、 が成り立つ。
2026年現在、リトルウッド予想は未解決である。アインジードラー、カトック、リンデンシュトラウスによる2006年の画期的な定理は、 上の高階対角作用に対する測度の剛性を用いて、例外集合 のハウスドルフ次元が であることを証明した。その後の研究により、 が特定のフラクタル集合(欠損数字カントール集合など)に属する場合や明示的な連分数増加条件を満たす場合に予想が検証され、定量的な密度評価も確立されている。しかし、測度の剛性には正のエントロピーが必要であるため、孤立した、あるいはエントロピーがゼロの非代数的有界軌道の可能性が残されている。
既知の最良の結果
- アインジードラー、カトック、リンデンシュトラウス(2006年):リトルウッド予想に反する組 の集合のハウスドルフ次元は である。
- キャッセルズとスウィナートン=ダイアー(1955年): が 上の三次体を張るとき、予想は常に成り立つ。
使われた手法と限界
| 手法 | 達成したこと | 限界 |
|---|---|---|
| 等質空間()上の測度の剛性 | 対角作用のもとでの正エントロピー不変測度を分類し、例外集合のハウスドルフ次元を に抑える | エントロピーが の不変測度を分類できないため、正エントロピー測度を持たない個別の有界軌道を排除できない |
| 連分数と代数体の単数群 | が悪近似可能でない場合や、 が 上の三次体に属する場合に予想を解決する | 高次元では一般の組 に対する標準的な周期的連分数アルゴリズムが存在しない |
未解決の問い
- における対角群 のすべての有界軌道は周期的(コンパクト)であり、それによってリトルウッド予想が完全に導かれるか。
- すべての実数 とすべての素数 に対して、 進リトルウッド予想 は成り立つか。
参考文献
- Manfred Einsiedler, Anatole Katok, Elon Lindenstrauss (2006). Invariant measures and the set of exceptions to Littlewood's conjecture · DOI:10.4007/annals.2006.164.513 · arXiv:math/0612721
- J. W. S. Cassels, H. P. F. Swinnerton-Dyer (1955). On the product of three homogeneous linear forms and the indefinite ternary quadratic forms · DOI:10.1098/rsta.1955.0010
- Manfred Einsiedler, Elon Lindenstrauss (2006). Open problems in dynamical diophantine approximation