MathLabs

第3問

数学コンテストに参加する競技者の中には友人同士の者がいる。友情は常に相互的である。任意の二人が友人であるような競技者の集合をクリークと呼ぶ。(特に、2人未満の任意の集合もクリークである。)クリークの要素数をそのサイズと呼ぶ。このコンテストでクリークの最大サイズが偶数であるとき、競技者を二つの部屋に配置して、一方の部屋に含まれるクリークの最大サイズと他方の部屋に含まれるクリークの最大サイズが等しくなるようにできることを証明せよ。
ステップ 1/4: 部屋Aに最大クリークMを置き、c(A) <= c(B) まで移動させる
ざっくり言うと

MM の全員を部屋 AA に置くと c(A)=2m≥c(B)c(A) = 2m \ge c(B) となる。AA から BB へ一人ずつ移すと、各段階で c(A)c(A) は 11 減り c(B)c(B) は高々 11 増える。したがって初めて c(A)>c(B)c(A) > c(B) が成り立たなくなったとき、c(B)c(B) は kk または k+1k+1 であり、MM のサイズが偶数の 2m2m なので k≥mk \ge m である。

∣M∣=2m,quadtextstopwhenk=c(A)lec(B)lek+1,quadk=∣A∣=∣AcapM∣gem|M| = 2m, \\quad \\text{stop when } k = c(A) \\le c(B) \\le k+1, \\quad k = |A| = |A \\cap M| \\ge m
例としての K4 の友人関係グラフ: 4頂点全体が偶数サイズの最大クリークをなす。部屋分けそのものを表す図ではない。
4頂点完全グラフ。偶数サイズの最大クリークを示す模式図で、二部屋への配置は表していない。
詳しい解説

c(X)c(X) を部屋 XX の最大クリークサイズとする。サイズ ∣M∣=2m|M| = 2m の最大クリーク MM を固定し、A=MA = M、BB を残りの全競技者とする。このとき c(A)=2m≥c(B)c(A) = 2m \ge c(B)。c(A)>c(B)c(A) > c(B) の間、AA から BB へ一人移す。各移動で c(A)=∣A∣c(A) = |A| は 11 減り、c(B)c(B) は高々 11 増えるので、k=c(A)=∣A∣=∣A∩M∣k = c(A) = |A| = |A \cap M| で停止したとき k≤c(B)≤k+1k \le c(B) \le k+1 である。さらに k≥mk \ge m である。そうでなければ ∣A∩M∣≤m−1|A \cap M| \le m-1、∣B∩M∣≥m+1|B \cap M| \ge m+1 となり、停止時の c(B)≤c(A)+1c(B) \le c(A)+1 に反して c(B)−c(A)≥(m+1)−(m−1)=2c(B) - c(A) \ge (m+1) - (m-1) = 2 となる。c(B)=kc(B) = k なら終了であり、以下では c(B)=k+1c(B) = k+1(k≥m≥∣B∩M∣k \ge m \ge |B \cap M|)と仮定する。