MathLabs

第3問

実数全体の集合上で定義された実数値関数 f:R→Rf:\mathbb{R}\to\mathbb{R} が、任意の実数 xx と yy に対して f(x+y)≤yf(x)+f(f(x))f(x+y)\le yf(x)+f(f(x)) を満たすとする。x≤0x\le0 のとき常に f(x)=0f(x)=0 となることを証明せよ。
ステップ 3/5: y を -∞ にして f(x)≤0 を至る所で強制する
ざっくり言うと

大域的な評価を f(f(x)) に適用すると不等式はさらに簡単になり、x と y の役割を入れ替えたものと比べることで、y を -∞ に飛ばすとどちらも 0 に近づく二つの式の間に f(x) が挟まれる。

f(x)≤0f(x)\le0
詳しい解説

すべての xx で f(f(x))≤bf(f(x))\le b(手順2)なので、元の不等式は任意の x,yx,y に対し f(x+y)≤yf(x)+bf(x+y)\le yf(x)+b に簡略化される。(x,y)(x,y) を (x+y,−y)(x+y,-y) に置き換えると f(x)≤−yf(x+y)+bf(x)\le -yf(x+y)+b が得られる。一方 y<0y<0 のとき f(x+y)≤yf(x)+bf(x+y)\le yf(x)+b の両辺に負の数 yy を掛けると不等号が反転し、整理すると −yf(x+y)≤−y2f(x)−yb-yf(x+y)\le -y^2f(x)-yb となる。両者を合わせると f(x)≤−y2f(x)+b(1−y)f(x)\le -y^2f(x)+b(1-y)、すなわちすべての y<0y<0 に対し f(x)≤b(1−y)1+y2f(x)\le\dfrac{b(1-y)}{1+y^2} が成り立つ。y→−∞y\to-\infty のとき右辺は 00 に近づくので、f(x)f(x) はどんな正の数も超えられず、任意の実数 xx で f(x)≤0f(x)\le0 となる。