定理証明済み
ラグランジュの平方完成による対角化
内容
すべての実二次形式 Q(x)=x⊤Ax は、可逆な線形変数変換 x=Py によって純粋な対角形 d1y12+⋯+dnyn2 に帰着できる。
なぜ正しいのか?
二次形式を対角化するのに固有値すら必要ない。高校で習う通常の平方完成を1変数ずつ順番に適用するだけで、すべての交差項 xixj を平方の中に吸収できる。
証明の概略
変数の個数 n に関する帰納法で進める。n=1 の場合はすでに単一の項 a11x12 である。
n>1 とし、形式全体が零なら示すことはない。そうでないとき、まずある対角係数が非零であると仮定する。変数の番号を付け替えることで a11=0 と仮定してよい。x1 を含む項をすべてまとめると、a11x12+2x1(a12x2+⋯+a1nxn) と、x2,…,xn のみに依存する二次形式の和になる。
y1=x1+a11a12x2+⋯+a11a1nxn および k≥2 に対して yk=xk とおくと、これは可逆な線形変数変換であり、a11y12 は y2,…,yn のみに依存する剰余を除いて x1 を含むすべての項と一致する。よって Q=a11y12+Q′(y2,…,yn) となる。
もしすべての対角成分が零(すべての i で aii=0)であれば、a12=0 となる非零の交差項 2a12x1x2 を選ぶ。可逆な置換 x1=u1+u2, x2=u1−u2 によって 2a12x1x2 は 2a12(u12−u22) に変わり、非零の対角係数が現れて前の場合に帰着する。Q′(y2,…,yn) に帰納法の仮定を適用すれば対角化が完了する。
ステップごとの証明
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