定理証明済み
フェイエールの定理
内容
f が連続で周期 2π をもつならば、チェザロ平均 σNf=N+11∑k=0NSkf=FN∗f は N→∞ のとき f に一様収束する。
なぜ正しいのか?
部分和を平均することで、まさに SNf を暴れさせている振動が打ち消される:DN には激しい負の部分があるのに対し、その移動平均 FN は滑らかで非負の山であり、常に f の各部分を正の重みで足し合わせるだけである。そのため SNf 自体は収束しないことがあっても、その移動平均は必ず落ち着く——これは微積分において振動する部分和の列をチェザロ平均によって手なずけるのと同じ技である。
証明の概略
ステップ1(フェイエール核は正の近似単位元である)。D0,…,DN を平均し、望遠鏡型の三角関数恒等式を用いると、閉じた形 FN(x)=N+11(sin(x/2)sin(2N+1x))2≥0 が得られる。FN=N+11∑k=0NDk かつ任意の k について 2π1∫Dk=1 なので、2π1∫FN=1 でもある。非負であることから 2π1∫∣FN∣=1 でもあり、したがって L1 ノルムは決して爆発しない。
ステップ2(質量が 0 に集中する)。任意に固定した δ>0 に対し、δ≤∣x∣≤π では分母 sin(x/2)2 が正の定数で下から評価できるので、その範囲で一様に FN(x)=O(1/N) となる。[−δ,δ] の外側の質量は N→∞ で 0 に近づく。
ステップ3(近似単位元の評価)。2π1∫FN=1 を用いて σNf(x)−f(x)=2π1∫−ππFN(y)(f(x−y)−f(x))dy と書く。積分を ∣y∣<δ と δ≤∣y∣≤π に分ける。前半では、f の一様連続性により δ を小さくとれば ∣f(x−y)−f(x)∣<ε となり、FN≥0 かつ全質量 1 よりその部分は ε で抑えられる。後半では FN=O(1/N) かつ f が有界なので、その部分は N→∞ のとき →0 となる。両方の評価は x について一様なので、σNf→f が一様に成り立つ。
ステップごとの証明
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