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定理証明済み

積分因子の公式

内容

P(x)P(x) と Q(x)Q(x) がある区間で連続であり、μ(x)=e∫P(x) dx\mu(x)=e^{\int P(x)\,dx} とすると、線形方程式 dydx+P(x)y=Q(x)\frac{dy}{dx}+P(x)y=Q(x) のすべての解は y(x)=1μ(x)(∫μ(x)Q(x) dx+C)y(x) = \frac{1}{\mu(x)}\left(\int \mu(x) Q(x)\,dx + C\right) で与えられる。

なぜ正しいのか?

この技巧は平方完成に似ている:方程式全体に、うまく選んだ因子 μ(x)\mu(x) を掛けることで、左辺が単一の積 μ(x)y(x)\mu(x)y(x) の導関数にまとまり、微分方程式を直接積分できるものに変える。

証明の概略

μ(x)=e∫P(x) dx\mu(x)=e^{\int P(x)\,dx} とおく;連鎖律で微分すると、指数 ∫P(x) dx\int P(x)\,dx の導関数が P(x)P(x) であることから μ′(x)=P(x)μ(x)\mu'(x)=P(x)\mu(x) が得られる。

dydx+P(x)y=Q(x)\frac{dy}{dx}+P(x)y=Q(x) の両辺に μ(x)\mu(x) を掛けると、μ(x)y′+μ(x)P(x)y=μ(x)Q(x)\mu(x)y' + \mu(x)P(x)y = \mu(x)Q(x) となる。

積の法則により ddx[μ(x)y(x)]=μ(x)y′(x)+μ′(x)y(x)\frac{d}{dx}[\mu(x)y(x)] = \mu(x)y'(x) + \mu'(x)y(x) であり、μ′(x)=P(x)μ(x)\mu'(x)=P(x)\mu(x) なので、これは上式の左辺 μ(x)y′+μ(x)P(x)y\mu(x)y' + \mu(x)P(x)y にちょうど等しい。したがって方程式は ddx[μ(x)y(x)]=μ(x)Q(x)\frac{d}{dx}[\mu(x)y(x)] = \mu(x)Q(x) となる。

両辺を xx について積分すると、任意定数 CC に対して μ(x)y(x)=∫μ(x)Q(x) dx+C\mu(x)y(x) = \int \mu(x)Q(x)\,dx + C が得られる。μ(x)\mu(x)(指数関数なので決してゼロにならない)で両辺を割ると y(x)=1μ(x)(∫μ(x)Q(x) dx+C)y(x) = \frac{1}{\mu(x)}\left(\int \mu(x) Q(x)\,dx + C\right) が得られる。

この定理を使うトピック

ステップごとの証明

この定理のステップごとの証明はまだありません。

参考文献

  1. William E. Boyce, Richard C. DiPrima, Douglas B. Meade (2017). Elementary Differential Equations and Boundary Value Problems
  2. Morris Tenenbaum, Harry Pollard (1985). Ordinary Differential Equations