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定理証明済み

特性根による一般解の構造

内容

ay′′+by′+cy=0ay'' + by' + cy = 0 の一般解は特性方程式 ar2+br+c=0ar^2+br+c=0 の根によって完全に決まる:異なる実根なら y=c1er1x+c2er2xy = c_1 e^{r_1 x} + c_2 e^{r_2 x}、重根なら y=(c1+c2x)erxy = (c_1 + c_2 x) e^{r x}、共役複素根 r=α±iβr = \alpha \pm i\beta なら y=eαx(c1cos⁡(βx)+c2sin⁡(βx))y = e^{\alpha x}\left(c_1 \cos(\beta x) + c_2 \sin(\beta x)\right) となる。

なぜ正しいのか?

指数関数が自然な構成要素となるのは、erxe^{rx} を微分すると単に rr 倍されるだけだからである。この試行解を定数係数の線形方程式に入れると、微積分が代数——多項式の根を求める問題——に帰着する。

証明の概略

試行解 y=erxy=e^{rx} を用いる。このとき y′=rerxy'=re^{rx}、y′′=r2erxy''=r^2e^{rx} であり、ay′′+by′+cy=0ay'' + by' + cy = 0 に代入すると (ar2+br+c)erx=0(ar^2+br+c)e^{rx}=0 となる。erxe^{rx} は決して0にならないので、特性方程式 ar2+br+c=0ar^2+br+c=0 が導かれる。2次方程式の解の公式より r=−b±b2−4ac2ar = \dfrac{-b \pm \sqrt{b^2-4ac}}{2a}。

Δ>0\Delta>0 の場合:二つの根 r1≠r2r_1\neq r_2 から解 er1xe^{r_1x} と er2xe^{r_2x} が得られる。そのロンスキアンは (r2−r1)e(r1+r2)x≠0(r_2-r_1)e^{(r_1+r_2)x}\neq 0 であり、重ね合わせの定理により一般解は y=c1er1x+c2er2xy = c_1 e^{r_1 x} + c_2 e^{r_2 x} となる。

Δ=0\Delta=0 の場合:重根 r=−b/(2a)r=-b/(2a) が一つだけあり、指数解 erxe^{rx} は一つしか得られない。もう一つの独立解を見つけるため y2=v(x)erxy_2=v(x)e^{rx}(階数低下法)を試して方程式に代入すると、rr が ar2+br+car^2+br+c の重根であるため vv と v′v' の項が打ち消し合い、av′′erx=0av''e^{rx}=0、すなわち v′′=0v''=0 が残るので v=c1+c2xv=c_1+c_2x。これにより第二の解 xerxxe^{rx} が得られ、一般解は y=(c1+c2x)erxy = (c_1 + c_2 x) e^{r x} となる。

Δ<0\Delta<0 の場合:根は共役複素数 r=α±iβr = \alpha \pm i\beta であり α=−b/(2a)\alpha=-b/(2a)、β=−Δ/(2a)\beta=\sqrt{-\Delta}/(2a)。オイラーの公式 eiβx=cos⁡(βx)+isin⁡(βx)e^{i\beta x}=\cos(\beta x)+i\sin(\beta x) により、複素解 e(α±iβ)xe^{(\alpha\pm i\beta)x} は二つの独立な実解 eαxcos⁡(βx)e^{\alpha x}\cos(\beta x) と eαxsin⁡(βx)e^{\alpha x}\sin(\beta x) になる(LL の係数が実数であるため、実部と虚部もそれぞれ解になることによる)。よって一般解は y=eαx(c1cos⁡(βx)+c2sin⁡(βx))y = e^{\alpha x}\left(c_1 \cos(\beta x) + c_2 \sin(\beta x)\right) となる。

この定理を使うトピック

ステップごとの証明

この定理のステップごとの証明はまだありません。

参考文献

  1. William E. Boyce, Richard C. DiPrima (2017). Elementary Differential Equations and Boundary Value Problems
  2. Lawrence Perko (2001). Differential Equations and Dynamical Systems