コンパスと定規による角の三等分問題
解決済み、1837年幾何学代数学
問題の内容
任意の角 が与えられたとき、理想的なコンパスと目盛りのない定規のみを用い、有限回の操作によって角 を大きさ の3つの等しい角に分ける2本の半直線を作図せよ。
1837年にピエール・ローラン・ヴァンツェルによって不可能性が証明された。ヴァンツェルは、単位線分からコンパスと定規によって実数 が作図可能であるための必要十分条件は、 が の2次拡大の塔に含まれることであり、したがってその最小多項式の次数 が のべき乗でなければならないことを示した。 のとき、三倍角の公式 に を代入すると、 は を満たす。この3次多項式は有理数解を持たないため 上既約であり、 となるから、 は三等分できない。
コンパスと定規による一般の三等分作図は存在しないが、 や は作図可能であるため や などの特別な角は三等分できる。より一般に、 の形の の有理数倍の角が三等分可能であるための必要十分条件は、 が で割り切れないか、ガウス–ヴァンツェルの定理により正 角形が作図可能であることである。また、作図道具を拡張すれば任意の角の三等分が可能になる。アルキメデスの目盛り付き定規によるネウシス作図、円錐曲線の交点(アレクサンドリアのパップス)、リンク機構、あるいは折り紙の数学における藤田–ジャスティンの公理6(2点を同時に2直線上に折る操作で任意の3次方程式を解くことができる)はいずれも任意の角を三等分できる。
参考文献
- Pierre Laurent Wantzel (1837). Recherches sur les moyens de reconnaître si un problème de géométrie peut se résoudre avec la règle et le compas
- Ian Stewart (2015). Galois Theory · DOI:10.1201/b18187
- David S. Richeson (2019). Tales of Impossibility: The 2000-Year Quest to Solve the Mathematical Problems of Antiquity