MathLabs

12年生

球・円柱・円錐

高校3年で学ぶ3つの回転面。直線や弧を軸のまわりに回転させると円柱・円錐・球ができる。面積と体積の公式がどこから来るかを見る。

直観多面体から回転体へ

立方体や角錐は平らな面で囲まれている。直線や弧を軸のまわりに回転させると、面はどこでも曲がった回転面になる。最も単純な3つ——円柱、円錐、球——は中学でも形として見てきたが、ここでは正確な回転の規則から作り直し、公式を暗記ではなく導く。

縦の軸のまわりを直線の母線が回転する3D場面。270°まで回転すると、掃かれた帯はほぼ円柱面に見えるが、隙間が残っていて、面が最初から存在するのではなく掃引で作られることが分かる。
母線を軸のまわりに270°掃引する

中高3つの回転面

定義: 円柱面

Δ\Delta を直線(軸)とする。ℓ\ell を、Δ\Delta に平行で距離 rr の直線とする。ℓ\ell を Δ\Delta のまわりに回転させると、半径 rr の円柱面ができる。Δ\Delta に垂直な2枚の平面を間隔 hh で置くと、半径 rr・高さ hh の円柱が切り取られる。

定義: 円錐面

OO を点とする。Δ\Delta を、OO を通る直線(軸)とする。ℓ\ell を、OO を通り Δ\Delta と一定の角 α\alpha をなす直線とする。ℓ\ell を Δ\Delta のまわりに回転させると、頂点 OO・半頂角 α\alpha の円錐面ができる。Δ\Delta に垂直で OO から距離 hh の平面で切ると、頂点 OO・高さ hh・底面半径 r=htan⁡αr = h\tan\alpha・母線 l=r2+h2l = \sqrt{r^2+h^2} の円錐が切り取られる。

定義: 球面

OO を点、rr を正の数とする。中心 OO・半径 rr の球面とは、OO から距離 rr にある点の集合——半径 rr の半円をその直径のまわりに1回転させて掃いた面でもある。球体は球面が囲む立体領域 {M:OM≤r}\{M : OM \le r\} であり、球面自体はその境界にすぎない。

3つの回転体の表面積と体積
立体側面積全表面積体積
円柱 (r, h)Sxq=2πrhS_{xq}=2\pi rhStp=2πr(r+h)S_{tp}=2\pi r(r+h)V=πr2hV=\pi r^2h
円錐 (r, h, 母線 l)Sxq=πrlS_{xq}=\pi rlStp=πr(r+l)S_{tp}=\pi r(r+l)V=13πr2hV=\frac{1}{3}\pi r^2h
球 (r)—S=4πr2S=4\pi r^2V=43πr3V=\frac{4}{3}\pi r^3

半径 rr の球について、体積は Vsphere=43πr3V_{\text{sphere}}=\frac{4}{3}\pi r^3、表面積は S=4πr2S=4\pi r^2 である。

なぜ正しいのか?

アルキメデスは半径 rr の球を、それをちょうど含む半径 rr・高さ 2r2r の円柱と比べた。球は円柱の体積の 23\frac{2}{3} を占めるので、Vsphere=23⋅(2πr3)=43πr3V_{\text{sphere}}=\frac{2}{3}\cdot(2\pi r^3)=\frac{4}{3}\pi r^3 となる。彼はこれを自分の最良の結果と考え、円柱と球の図を墓石に刻むよう望んだ。

証明

球に適用すると、半径 rr の半球と、半径 rr・高さ rr の円柱から円錐(底の中心に頂点、底面半径 rr)を取り除いたものを比べる。高さ xx での半球の断面は面積 π(r2−x2)\pi(r^2-x^2) の円板であり、円柱引く円錐の断面は面積 πr2−πx2\pi r^2-\pi x^2 の円環で、これは同じである。よって半球の体積は円柱引く円錐に等しい:πr2⋅r−13πr2⋅r=23πr3\pi r^2\cdot r-\frac{1}{3}\pi r^2\cdot r=\frac{2}{3}\pi r^3。2倍すると Vsphere=43πr3V_{\text{sphere}}=\frac{4}{3}\pi r^3 となり、Vsphere(r)V_{\text{sphere}}(r) を rr で微分すると S=4πr2S=4\pi r^2 が得られる。

パラメトリック曲面として完全に描かれた(t=1)対話的な3D球面。回転させるとどの方向から見ても同じ曲がり方をしており、すべての点が中心から等距離rにあることと一致する。
半円を回転させた球面

例: 円錐・球・円柱:比 1 : 2 : 3

半径 rr、高さ 2r2r を3つとも共通にする:円錐(頂点を上に、底面半径 rr)、半径 rr の球、円柱(半径 rr、高さ 2r2r)。それぞれの体積を比べる。

解答

Vcone=13πr2(2r)=23πr3V_{\text{cone}}=\frac{1}{3}\pi r^2(2r)=\frac{2}{3}\pi r^3、Vsphere=43πr3V_{\text{sphere}}=\frac{4}{3}\pi r^3、Vcylinder=πr2(2r)=2πr3V_{\text{cylinder}}=\pi r^2(2r)=2\pi r^3。23πr3\frac{2}{3}\pi r^3 で割ると比は 1:2:31 : 2 : 3 となり、rr によらない。球に外接するこの円柱の側面積も 2πr⋅2r=4πr22\pi r\cdot 2r=4\pi r^2 で、ちょうど球の表面積 S=4πr2S=4\pi r^2 に等しい。

例: 半球形の端部を持つ圧力ガスタンクの体積

半径 r=0.30 mr = 0.30\text{ m}、長さ L=1.20 mL = 1.20\text{ m} の円筒形のプロパンタンクがあり、両端に同じ半径 rr の半球状のドームが付いている。タンクの全体積を求めよ。

解答

ステップ1 — 各部分を特定する。 タンクは1つの円柱(半径 rr、高さ LL)と2つの半球形のキャップからなり、2つの半球を合わせると半径 rr の完全な球になる。

ステップ2 — 各体積を計算する。 Vcylinder=πr2L=π(0.30)2(1.20)=0.108π m3V_{\text{cylinder}} = \pi r^2 L = \pi(0.30)^2(1.20) = 0.108\pi\text{ m}^3。Vsphere=43πr3=43π(0.30)3=0.036π m3V_{\text{sphere}} = \tfrac{4}{3}\pi r^3 = \tfrac{4}{3}\pi(0.30)^3 = 0.036\pi\text{ m}^3。

ステップ3 — 各部分を合計する。 Vtotal=Vcylinder+Vsphere=(0.108+0.036)π=0.144π≈0.452 m3V_{\text{total}} = V_{\text{cylinder}} + V_{\text{sphere}} = (0.108 + 0.036)\pi = 0.144\pi \approx 0.452\text{ m}^3。これは「カプセル」形状の標準公式 V=πr2(L+43r)V = \pi r^2(L + \tfrac{4}{3}r) である。

大学積分で体積公式を証明する

高さが等しい2つの立体が、どの高さでも断面の面積が等しいならば、その2つの立体の体積は等しい。

なぜ正しいのか?

体積は高さに関する断面積の積分 V=∫0hS(x) dxV=\int_0^h S(x)\,dx である。すべての xx で S1(x)=S2(x)S_1(x)=S_2(x) なら、2つの積分は等しい。

証明

球に適用すると、半径 rr の半球と、半径 rr・高さ rr の円柱から円錐(底の中心に頂点、底面半径 rr)を取り除いたものを比べる。高さ xx での半球の断面は面積 π(r2−x2)\pi(r^2-x^2) の円板であり、円柱引く円錐の断面は面積 πr2−πx2\pi r^2-\pi x^2 の円環で、これは同じである。よって半球の体積は円柱引く円錐に等しい:πr2⋅r−13πr2⋅r=23πr3\pi r^2\cdot r-\frac{1}{3}\pi r^2\cdot r=\frac{2}{3}\pi r^3。

Vcylinder=πr2h,Vcone=13πr2h,Vsphere=43πr3V_{\text{cylinder}} = \pi r^2 h, \qquad V_{\text{cone}} = \tfrac{1}{3}\pi r^2 h, \qquad V_{\text{sphere}} = \tfrac{4}{3}\pi r^3
Vsphere=2∫0rπ(r2−x2)dx=2⋅23πr3=43πr3V_{\text{sphere}} = 2\int_0^r \pi\left(r^2-x^2\right)dx = 2\cdot\frac{2}{3}\pi r^3 = \frac{4}{3}\pi r^3

発展球を超えて:他の回転二次曲面

球は円の回転面である。他の円錐曲線を軸のまわりに回転させると、さらに別の二次曲面が得られる。楕円からは回転楕円体、放物線からは回転放物面、そして双曲線をその実軸のまわりに回転させると一葉回転双曲面になる——二重線織面(各点を通る直線が2つの族で乗っている)であり、冷却塔や歯車の形に使われる。曲がっていながら直線の梁で組み立てられるからだ。球と違い曲率は一定ではなく、ここから話は微分幾何(微分幾何学を参照)へつながる。

中央が最も細くくびれ、上下に向かって広がる鞍型の曲面で、双曲線をその軸のまわりに回転させて作られる。球と違い、くびれの近くのほうが遠くより曲がりが急である。
一葉双曲面

半径 rr、高さ hh の円柱がある。その体積はどれか。

中心 OO、半径 rr の球面として最も正しい説明はどれか。

半径 rr の球が、半径 rr・高さ 2r2r の円柱にぴったり収まっている(上面、底面、側面に接する)。球は円柱の体積のどれだけを占めるか。

カヴァリエリの原理が球の体積公式を正当化できるのはなぜか。

参考文献

  1. Archimedes, translated by T. L. Heath (2002). The Works of Archimedes