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解法: 立方体倍積問題に対するヴァンツェルの代数的不可能性証明(1837年)

ステップ 2/5: ヴァンツェルの判定条件:作図可能な数は次数 2m2^m を持つ
ざっくり言うと

定規とコンパスが図に加えることのできる各点はすべて直線と円の交点から生まれ、座標で書けばそれは常に高々次数 22 の方程式を解くことを意味する。したがって作図を積み上げることは、各手がすでに持っている数をそのまま保つか、新しい平方根を1つだけ付け加えるかのどちらかであるゲームのようなものである。

『2倍にする』動作は掛け合わさって連鎖するので、何手行おうとも、関わる数の全体の複雑さは常に 22 の冪であり——33 や 55 や他のどんな素数にもなり得ない。

Q=F0⊂F1⊂⋯⊂Fk, [Fi:Fi−1]∈{1,2}  ⟹  [Q(α):Q]=2m\mathbb{Q} = F_0 \subset F_1 \subset \cdots \subset F_k,\ [F_i{:}F_{i-1}]\in\{1,2\} \implies [\mathbb{Q}(\alpha){:}\mathbb{Q}] = 2^m
詳しい解説

F0=QF_0=\mathbb{Q} として座標を固定する。定規とコンパスによる作図の一般理論と同様に、新しく作図可能な各点は二直線、直線と円、または二円の交点であり、いずれも現在の体 Fi−1F_{i-1} に係数を持つ。対応する連立方程式を解くと、座標は Fi−1F_{i-1} 自身か、ある di∈Fi−1d_i\in F_{i-1} による二次拡大 Fi=Fi−1(di)F_i=F_{i-1}(\sqrt{d_i}) のどちらかに属する。したがって有限個の作図ステップの列は、[Fi:Fi−1]∈{1,2}[F_i:F_{i-1}]\in\{1,2\} を満たす塔 Q=F0⊂F1⊂⋯⊂Fk\mathbb{Q} = F_0 \subset F_1 \subset \cdots \subset F_k を与える(Wantzel 1837, §I)。

塔の法則により、次数は連鎖に沿って掛け合わされる:[Fk:Q]=∏i=1k[Fi:Fi−1]=2k[F_k:\mathbb{Q}] = \prod_{i=1}^k [F_i:F_{i-1}] = 2^k。実数 α\alpha が作図可能であれば、あるそのような塔について α∈Fk\alpha\in F_k であるから Q(α)⊆Fk\mathbb{Q}(\alpha)\subseteq F_k となり、再び塔の法則を適用すると [Q(α):Q][\mathbb{Q}(\alpha):\mathbb{Q}] は 2k2^k を割り切ることがわかる。22 の冪の約数はそれ自身も 22 の冪であるから、ある整数 m≥0m\ge 0 に対して [Q(α):Q]=2m[\mathbb{Q}(\alpha):\mathbb{Q}] = 2^m となる。

この必要条件こそが、証明の残りの部分で必要な唯一の道具である:23\sqrt[3]{2} が作図不可能であることを示すには、[Q(23):Q][\mathbb{Q}(\sqrt[3]{2}):\mathbb{Q}] を計算し、それが 22 の冪でないことを確かめればよい。

このステップの用語
次数公式(塔の法則、次数の乗法性)
体の列 F0⊂F1⊂F2F_0\subset F_1\subset F_2 に対して次数は掛け合わされる:[F2:F0]=[F2:F1]⋅[F1:F0][F_2:F_0]=[F_2:F_1]\cdot[F_1:F_0]。これにより小さな拡大の長い連鎖を一度に測ることができる。
このステップで使う知識
よくある間違い. Q\mathbb{Q} 上で次数が 2m2^m であることは作図可能性の必要条件だが十分条件ではない。ここでそれで十分であるのは、単に 33 がそもそも 22 の冪ではないからにすぎない。