ざっくり言うと
1より大きい任意の整数をとってみよう。それ以上小さな因数に分解できなければ、その数自身がすでに素数である。もし二つのより小さな因数に分解できるなら、それ以上分割できない最小のパーツに行き着くまで分解を繰り返すことができる。
詳しい解説
であるから、ユークリッドが第9巻命題20で「 は素数であるか、そうでないかのいずれかである」と場合分けした通り、 には二つの可能性がある。もし が素数であれば、 自身が の素因数である( だから)。もし が合成数であれば、ユークリッドは第7巻命題31「いかなる合成数も、ある素数によって測られる」を適用する。
なぜ第7巻命題31が成り立つのだろうか? ユークリッドは無限降下法によってこれを証明している。 が合成数なら、 を満たす約数 を持つ。 が素数なら証明は終わる。 が合成数なら、さらに真に小さい約数 を持ち、以下同様となる。ユークリッドが書いているように、「もし素数が見つからないとすれば、数 を測る数の無限の減少列が存在することになるが、数においてそのようなことは不可能である」。現代の言葉で同値に言い換えれば、 の最小の約数 は必ず素数でなければならない(そうでなければ、 のより小さい約数も を割り切ってしまう)。いずれにせよ、 は少なくとも一つの素因数 を持つ。
- 素因数
- ある整数の約数のうち、それ自身が素数であるもの(例えば、12の素因数は2と3である)。